No 1 info

I drew an illustration for the book "Tokyo Portraits and Fictions" published in 2011 in France by Tokyo-based architect Manuel Tardits. Published in French, English, Italian and Japanese.

東京を拠点とする建築家のマニュエル・タルディッツ氏が、2011年にフランスで出版した本「Tokyo Portraits and Fictions」に挿絵を描きました。フランス語、英語、イタリア語、日本語で出版されています。













No 2 concept

フランス人のマニュエルさんからみて「ここが不思議だよ日本」という部分に日本人の私が「そこはこういう解釈なんだよ」と絵で答える形で制作しました。

2010 title byTOKYO FICTION / 架空東京 size 546×396 mm


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流れる雲のように常に形を変え続けとどまることを知らない街「東京」。自然の力に押し出されるように、熱は様々な混沌という形で押し出されて「その場しのぎ」で形作られ流れていく。まだ真っ白な「未来」が広がっている。

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不思議な街「東京」のイメージ。マニュエルさんが20年間見つめた日本の姿。
 

2010 title bypotemkin tokyo / ポチョムキン東京 size 273×396 mm


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建物にはあんまり意味がなく、看板が主張している*1ハリボテ建築。ハリボテ建築の前を何も疑わずに、日本特有の通勤風景、黒スーツサラリーマンの行列が流れていく。

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ロシアのポチョムキン村*1と新宿、ポチョムキンの行進と日本のサラリーマンの出勤を掛けて表現した。建物に意味が無いということを有機的な雲(おばけ)で表現。看板は、2011年現在の日本を象徴する企業の看板を調べて、新宿の歌舞伎町付近のイメージで時代錯誤に羅列した。

*1 ポチョムキン村(ポチョムキンむら、ロシア語: потёмкинские деревни, 英語: Potemkin villages / Potyomkin villages)とは、主に政治的な文脈で使われる語で、貧しい実態や不利となる実態を訪問者の目から隠すために作られた、見せかけだけの施設などのことを指す。「見せかけだけのもの」とは、物理的に存在するものであることもあるし、あるいは資料や統計など比喩的なものであることもある。この語は、ロシア帝国の軍人で1787年の露土戦争を指揮したグリゴリー・ポチョムキンが、皇帝エカチェリーナ2世の行幸のために作ったとされる「偽物の村」に由来する。wikipediaより引用

2010 title byTokyo AM5:00 and Tokyo AM9:00 / 東京午前五時 東京午前九時 size 273×396 mm


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東京の密度と電線と烏、東京風景の代表的なイメージの乗算。4時間の時間差で、東京の生活濃度を表現。

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日本の電線を、都心の路線図と見立てて、東京の乱雑さを表現。AM5:00は、誰もいない複雑に絡み合った都心の路線。AM9:00は、活動を始めた東京、朝の電車ラッシュで押し合うサラリーマンを烏と掛けている。よく見るとネクタイをしている烏がいる。
 

2010 title byLimits of the world / 世界の境 size 396×273 mm


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日本(特に東京)では、異世界と現世界の空間共有意識が強い。現世界は自分だけの物ではなく、たくさんのモノと共有しながら過ごしている。そのため、異世界との出入口も多数存在している。屋上に存在する「異物」もそのひとつ。異世界の住民達もこの「異物」を経由して、現世界に触れている。

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立ち並ぶビル(現世界)と妖怪の九十九神と龍(異世界)。天地を変えて描いている。(異世界側からは画面を180度ひっくり返して見る)。二つの世界が触れ合っているのは、屋上の「異物」(木、神社、観覧車、スカイツリー)。龍は現世側から見ると「昇り龍」。龍は神様としては上位なので、下位の九十九神は恐れて避けている。
 

2011 title bySudden blank / 突然の空白 size 396×273 mm


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ビルの谷間に取り残されたように存在する渓谷。人口密度の高い東京の都心一等地に突然現れる切り離された広大な空白。人々はそこに吸い寄せられるように集まり、強制的に近代化されていく時間を元に戻していく。

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ごちゃごちゃの町並みに癒着する渓谷や、林。お墓、盆栽、寺、空き地、畑、異世界の住民達の居場所。海外では見られない都心一等地に突如と現れる広大な河川敷。そこでは、野球、サッカー、花火、凧揚げ、ラジコン、つり、ホームレス、休息地、セックス、初キッス、昼寝、ダンボールそり遊び、烏、お弁当食べる、等、様々なことが日々行われている。脈絡のない町並みには、東京特有の色々な動物達や、商店街、銭湯、キャラ等も混ぜ込んだ。

2011 title byHARAKIRI 20th century TOKYO / 腹切り20世紀東京 size 396×273 mm


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20世紀のけじめをつけるため「腹を切る」東京ロボット。介錯は21世紀フラット建築ロボット。手前には、以前腹切りをした「江戸」が白骨化し、奥は、まだ真っ白な「未来」が広がっている。

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切り裂いた20世紀ロボットの腹からは、インフラが勢い良く吹き出し、ごちゃ混ぜの街を構成している。20世紀ロボットは、和洋折衷建築や、カスタマイズを表現。バブルのド派手な衣装(イメージ)と図太い神経そうなごつい体つきをしている。それとは対照的に、介錯をする21世紀ロボットは、線が細くスマート、2011年現在の草食男子的な繊細なイメージにした。
 

2011 title byTokyo labyrinth / 東京迷路 size 396×273 mm


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何処が地上階だ?立体交差は積み重ねられ、地面は掘られ、無秩序に積み重なるインフラ。東京で目的地に到着する為には、経験値が必要だ。

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迷路に迷ったときの「めまい」や「混沌」感を表現する為に、大仏の目線の高さを水平線にしてパースを上下に広角レンズを使用したように開いて描いた。画面下は過去、上は未来。空の彼方には、木の中に住む人たちや、幼児が描いたようなチューブ道路。現在の幼児達が大人になった時に作り上げる現在大人の私たちが想像出来ないであろう未来の姿を描いた。時刻は14:46。東日本大震災が起こった時刻。大仏は、日本三大大仏の鎌倉大仏。大仏は国の災いをしずめることや、人々の心を一つにすることが目的で作られる。
 

2010 title byPotemkin Tokyo parts "salaryman" / ポチョムキン東京 部分「サラリーマン」 size w396 mm


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黒スーツサラリーマンの行列
 

2011 title byerai-yacya / えらいやっちゃ size w396 mm


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人は何処から来てどこへ行くのか。
 

2011 title by Ken / 軒 size w273 mm


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ランダムなようでも、見えないところには一定のルールがある。日本特有の寸法。
 

2011 title byeaves / 電球列島 size w396 mm


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日本は、とても明るい
 

2011 title by building 2011 / ビルディング2011


No 3 title

2011 JAPANESE GRAFFITI series
"TOKYO FICTION"

ジャパニーズグラフィティシリーズ 2011
「トウキョウ フィクション」

No 4 REPORT PHOTO

portrait photo by Manuel Tardits / マニュエル・タルディッツ

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No 5 credit

Client: Le Gac Press
Author: Manuel Tardits
Illustration: Nobumasa Takahashi / Stéphane Lagré