『富士山は永遠ではない』

「絵の旬」の追記


「富士山は永遠ではない」

日本人ならば、日本の象徴でもある「富士山」は誰でも知ってるだろう。
河口湖の美術館で巨大壁画を描きながら、ある事に気づいた。
そして、切なくなった。

それは、「「富士山」は休火山であり、火山活動が再び始まれば、あの美しい形は失われる」という事実。

私も含めて日本人はみんな「富士山」は永遠だと信じているのではないか?
でも、それはただの妄想で、未来には必ず、写真を見ながら「昔、日本には世界に誇る美しい山があったんだ」と言っているのだ。
怖い。そんな未来は欲しくない。

現在、巨大壁画を美術館の壁に描きながら、富士山を見ている。
壮大で美しい!
これは人間の力では、残すことはできない。
写真では伝わらない。
今、日本人で「富士山」生で見た事が無い人は、馬鹿だ。
「富士山」の旬は今かもしれない。

「日本」も永遠ではない。
国が破錠すれば、国土は売られて違う国になる。
そういう当たり前の事を分かっていないといけない、と実感した瞬間。
何もしなければ、なくなってしまうんだと分かる。
「日本」てなんだろう。
「日本」と認識してるものは、何だろう。
「国」は「人」だと分かる。
でも「日本」とは?

「日本」は、特別な役割を帯びている気がする。
その話は、また今度。


2006 ∞